ビル事業計画に必要なデータと解説 |
目 次 | 税 金 | 初期投資 | 資金調達 | 営業収入 | 営業支出 | 更新費 | 減価償却 |
所得税等 (1)課税対象額 個人所得の種類としては、10種類に分けられており、それぞれ定められた方式により計算します。 不動産賃貸事業の所得は、不動産所得に該当し、課税の対象となる所得金額は、法人と同様に事業を営むことにより生ずる経常収入から、経常支出、減価償却費、借入金金利等を差し引いた経常利益額です。 この所得は、他の所得と合算し課税される総合課税方式です。 このほかの総合課税としては、小売り、サービス業などの事業所得、サラリーマンとしての給与所得、クイズや懸賞の賞金、競馬の払い戻し金などの一時所得、その他原稿料などの雑所得などがあります。 これらを合算した後、個人の経費として、社会保険料、生命保険料、損害保険料、配偶者控除、扶養控除、基礎控除などを差し引いた金額が、課税対象額となります。この金額が赤字であれば課税されないし、欠損の繰越し制度もあります。 ただし、個人の場合は、繰越しできる期間は3年以内です。(法人の場合は5年)したがって、個人の情報がすべて開示されない状況としては、法人の場合と同様に、単独プロジェクトとして、当該事業により生ずる経常利益額を課税対象額とし、所得税等を算出する方法になりますが、所得税額等は所得の大きさにより税率の異なる累進課税となる為、総合課税の対象となるその他の所得が把握できる場合は、合算して算出した方がより正確となります。 (2)所得税課税対象所得の金額に応じて税率の異なる累進課税による国税です。 税率、控除額を「所得税率表」に示します。 所得税率表
(3)住民税 平成19年の改正により、都道府県民税4%、市町村民税6%の合計10%となりました。 (4)事業税 個人が一定の事業を営む場合、その所得に対して課せられる都道府県税です。 不動産賃貸事業で、一定の事業規模とみなされる判定基準は、都道府県によって若干の差異はありますが、東京都の場合は、下に示す「事業税の課税認定基準」のようになっています。 課税対象額は、課税対象所得から事業主控除として290万円控除した金額になります。 税率は、不動産賃貸事業の場合5%です。 なお、支払った事業税額は、翌年の損金(経常支出)として認められます。 事業税の課税認定基準(東京都)
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